すぐに酔う。車必須地域なのに乗りたくない…

子供の頃、見たくないほど車が苦手でした。

とにかくすぐに酔う。閉じ込められた空間、車独特の匂い、シートベルトで体を締め付けられる感じ、動き出すと同時に感じる気持ち悪さといったことから、気分良く目的地まで乗れた試しがありませんでした。

バスも苦手でしたが、乗用車は問答無用で駄目でした。
それなのに実家は超田舎。どこへ行くにも何をするにも、車は必須なんです。車の免許を取るのは決定事項で、親がお年玉を教習所での免許取得の費用に決める程でした。

すぐに酔うこの体質を何とかしようと、両親は色々情報をあつめてくれました。当時はインターネットなどない時代だったので大変だったと思います。

酔い止め、遠くを見る、空腹満腹時を避けるなど試してみるものの、効果はなく両親にはかなりの迷惑をかけてしまいました。

周囲の人からは成長すると、症状は緩和するだろうと
励まされましたが、高校を卒業してもこの体質はなおりませんでした。

転機が訪れたのは、大学生になったころです。
当時初めて付き合った先輩が、大の車好きでいつも自慢の車で移動していました。当然デートは車で移動することになります。

私は自分の体質のことを言い出せず、フラフラになりながら、修行のような気分でデートをしていました。

ある日、知らない場所に行くことになったのですが、
完全に迷子になったことがありました。それは友人の結婚式で、決して遅れる事が出来ない状況でした。カーナビもない時代なので、必死に地図とにらめっこです。

思っていた場所じゃない、この道に行けば抜けられる?
など時間と精神的に追い詰められた状態ですったもんだを繰り広げ、なんとか時間に間に合いました。

今思い出すだけでも大変だったのですが、この経験が
私の酔いやい体質を変えてくれました。乗車中に何か読む、なんてことはただ乗っているだけでフラフラになる私には考えられない事でした。事実、何か近くを一点見つめる事は乗り物酔いを引き起こす原因です。

ですから重要だったのは、精神的に追い詰められること
だったのでしょう。周りからは全く余裕のない状態で、最も酔いやすい行動をとったことによる、一種のショック療法だったのだろう、といわれます。

いつもなら一発アウトの行動が、まさかの大逆転で根本からなおすことが出来ました。本当にラッキーなヒットです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です